趣旨
      言語ドキュメンテーションにあたっては、文法書・辞書・談話資料の「3点セット」が有機的に結びついている必要がある。方言談話データベースは日琉諸語を対象として、各地で収録された談話データを集約するプラットホームとして活用されることを想定している。「3点セット」のうち辞書については、「日琉諸語オンライン辞書」(カルリノ・サルバトーレ、下地理則)との連携を予定している。文法書については本データベース上に掲載することを計画している。
国立国語研究所の「日本語諸方言コーパス」のような大規模コーパスにおいては大量の談話データが用いられており、直接的な研究利用が可能な設計がなされている。これに対して本データベースでは言語ドキュメンテーションの基本に立ち返り、博物館的な設計を行っている。すなわち、グロス(=形態素情報)や標準語訳・英語訳を丁寧に付けた短い会話や民話を音声付き動画と共に掲載し、各方言のサンプルとして提示している。研究上の興味深い点を強調し、グロスを読み解けるような日英語による文法概説も添えて広く公開することで、海外の研究者の興味を引き付けることができ、方言研究の促進にもつながると考えている。
データ提供者
令和7年(2025年)1月現在
地点:提供者(公開年)
福岡県柳川市:松岡葵(2025)
宮崎県東臼杵郡椎葉村:廣澤尚之(2025)
鹿児島県いちき串木野市:黒木邦彦(2025)
引用するときは
方言談話データベースは無料で利用できます。このデータベースに収録されている資料(音声・テキスト・動画)は、研究・教育の目的に限り自由にご利用いただけます。
方言談話データベースに収録されている資料を利用する際には、必ず方言談話データベース本体と参照した資料を下記の形式で引用してください。
髙城隆一・下地理則(2025)「方言談話データベース」https://danwa.odjl.net
参照した資料は下記の形式で引用してください。
[データ提供者名](発表年)「地点名」髙城隆一・下地理則(2025)「方言談話データベース」https://danwa.odjl.net
ただし、下記の資料は二次的に提供されたものであるため、引用に際しては原典を参照してください。
・柳川方言(昔の夏のはなし、海苔の養殖をしていたころのはなし、孫がちいさいときのはなし)
https://doi.org/10.5281/zenodo.7533154
謝辞
各地点における調査協力者の皆様に御礼申し上げます。
方言談話データベースの構築にあたり、下記の研究プロジェクトの支援を受けました。
文部科学省研究拠点形成費等補助金(デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業)
関連資料・関連サイト
お問い合わせ
方言談話データベースは髙城隆一と下地理則が共同で管理しています。
お問い合わせは下記にお願いします。
takiryu1kyudai.jp